院長の小道が「2025年 大阪大学歯学部同窓会 若手支援・復帰支援 臨床セミナー」で講義と実習を行いました。ご参加いただいた先生方ありがとうございました!
〈院長コメント〉
昨年に続き、「2025年 大阪大学歯学部同窓会 若手支援・復帰支援 臨床セミナー」で講義と実習をさせていただきました。このセミナーは若手の先生や、臨床から離れた後に再度臨床に復帰する先生に向けて、大阪大学歯学部同窓会が開催しているセミナーです。合計6人の先生が各分野について4日間に渡り講義と実習を行う日程で、私は最終日を担当しました。学術委員会の先生方による宣伝の効果もあり、今期は他大学出身の先生や若手以外の先生もおり、満員御礼となっていました。
私のセクションの前半では「予後を変える歯内療法のエッセンス」という内容で、根管治療を行う際に常に頭に入れておいてほしいコンセプトについて説明させていただきました。根管治療はどうしても「よくわからない」・「イメージしづらい」治療になってしまいがちですが、『感染源の除去』を意識するだけで大きく変わってくると思うので、その点についてお伝えしました。講義を聞い明日からすぐにできるわけではないかもしれませんが、診査診断から初めて少しずつステップを重ねていき、治せるようになってくると自然と根管治療に対する苦手意識もなくなっていくと思うので、焦らずじっくり取り組んでみてください。
後半は、透明根管を用いた髄腔開拡〜根管拡大までのステップを行いました。髄腔開拡は、根管治療の各ステップの中でも特に大事で、ここをきっちりできるかどうかでその後の処置のやりやすさが大きく変わってきます。根管を見つけてすぐにファイルをつっこみたくなる気持ちをぐっと堪えて、丁寧にやっていただければいいかと思います。根管拡大については、主にファイルの動かし方を中心に説明させていただきました。近年、各メーカーが多種多様なNi-Tiファイルを開発・発売しておりますが、どのNi-Tiファイルを使うことになってもその製品に定められた回転様式・回転数・トルク等があります。適切な方法で使用することでファイル破折などのリスクを減らすことができるため、今回は業者の方に来ていただいて、実際に回転数などの説明をしていただきました、ありがとうございました。
限られた時間ではありましたが、私の根管治療の講義と実習が、受講生の明日からの診療に少しでもお役に立てば幸いです。また来年も講師を担当させていただくことになっているので、精一杯頑張ります。休日の中ご参加いただいた先生方、大阪大学歯学部同窓会のスタッフの皆様にこの場を借りて御礼申し上げます。