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西宮北口ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科

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ドクターコミチのエンドドンティクス年間コース第3期(day1@西宮)

院長の小道が「ドクターコミチのエンドドンティクス年間コース第3期(全5回)」のDay1で講演を行いました。ご参加いただいた先生方、ありがとうございました!

セミナーDay 1:1日の流れ

午前中:診査 / 診断、前準備(う蝕除去、隔壁、防湿)、解剖学的注意点

午後:透明根管を用いた実習(髄腔開拡、エンド三角除去、上部拡大)

〈院長コメント〉

私が講師を務めさせていただく「ドクターコミチのエンドドンティクス年間コース」の第3期がスタートしました。第1期、第2期の時もそうでしたが、新しい受講生と初顔合わせになるDay1が最も緊張します。また、第3期では大阪大学歯学部附属病院の保存科&洛星高校の大先輩である河原先生(大阪府高槻市開業)も見学に来てくれており、一層身も心も引き締まっております。

午前中の講義では、診査 / 診断、前準備(う蝕除去、隔壁、防湿)、解剖学的注意点についての講義を行いました。「根管治療のセミナーなので、いきなり歯の削り方や上手な詰め方を教えます!」というわけではなく、根管治療を開始する前に「適切な診査」と「正確な診断」が重要です。昔読んだ本で「戦略と戦術」の違いを歯科に当てはめた内容が印象的だったのですが、『戦略=その歯に対する治療方針(う蝕処置、根管治療、抜歯など)』・『戦術=戦略を実行するための具体的な方法(例えば根管治療であれば、どのように削って、根管を拡大して、どの方法で根管充填を行うか)』というものです。つまり、いかに優れた戦術を持っていたとしても、そもそもの戦略が間違っていればその力は発揮されないどころか患者さんにとって害となります(神経を残せる歯や、割れていて抜歯適応の歯に対して根管治療を行ってしまった場合などです)。その点について、私が実際に診断に迷った症例を示しながら受講生と一緒に診断、処置方針を考えていきました。次に前準備(う蝕除去、隔壁、防湿)についての講義をおこいました。この部分も根管治療に入る前のステップになりますが、歯内療法のコンセプトである「術中感染防止」、「感染源除去」、「感染経路遮断」を達成するために非常に重要なステップです。実際の根管治療では、髄腔まで到達することや根管を見つけることに意識を持っていきがちですが、そこをぐっとこらえてこのスッテプを丁寧にやってもらえると幸いです。最後の解剖学的注意点では、各歯における注意点について説明させていただきました。注意点を知っているかいないかで、実際の治療のやりやすさや正確さ、スピードが変わってくるので是非頭に入れながら明日からの診療に臨んでください。

午後の実習では透明根管を用いて「髄腔開拡、エンド三角除去、上部拡大」を行いました。米国歯内療法学会の専門医は、根管治療の手順の中でこのスッテプに最も時間をかけるそうです。ここを過不足なく行うことでそれ以降の治療のやりやすさが格段に上がり、また器具破折などの偶発症も減らすことができると私自身も感じております。透明根管でできたことを実際の歯でいきなり応用するのは難しいかもしれませんが、意識して毎日の治療を行うことで必ずできるようになりますので、根気強く取り組んでみてください。

日曜日にご参加いただいた先生方、セミナー運営のスタッフの皆様、ありがとうございました。本日から1年間、どうぞよろしくお願いいたします。