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西宮北口ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科

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大阪大学歯学部同窓会 若手支援・復帰支援 臨床セミナー①

 

院長の小道が「大阪大学歯学部同窓会 若手支援・復帰支援 臨床セミナー」で講義と実習を行いました。ご参加いただいた先生方ありがとうございました!

 

〈院長コメント〉

土曜日・日曜日で「大阪大学歯学部同窓会 若手支援・復帰支援 臨床セミナー」で講義と実習をさせていただきました。このセミナーは名前の通り、若手の先生やブランクのある先生に向けて大阪大学歯学部同窓会が主催しているセミナーです。各分野で担当の講師がいるのですが、昨年から今年にかけて大きくメンバーが変わり、私が担当する歯内療法の分野も昨年までの講師である吉田先生(大阪府大阪市開業)からバトンを受け継いで私が講師となりました。

まず土曜日は講師陣の自己紹介と須田先生(医療法人須田歯科 勤務)による「臨床力を底上げする診査・診断」の講義と実習がありました。講義では治療のための診査・診断、症例のリスク分析、筋の触診についての話があり、その後の実習では診査及び筋の触診の相互実習と症例を用いたグループディスカッションが行われました。診査・診断は日々の診療で常に行っていることですが、改めてその診断に至るまでの考え方が大事であると認識しました。グループディスカッションでも、参加した先生による活発な議論が行われていました。

日曜日は、午前中は南野先生(医療法人一祥会 Nao歯科・矯正歯科 院長)による「美しさと機能を実現するコンポジットレジン修復」の講義と実習がありました。講義では南野先生の症例を交えながらコンポジットレジン修復について学びました。う蝕除去・コンポジットレジン修復は歯科医師として働くうえで処置を行わない日はないほど頻度が多く、門戸が広く開放されている治療ですが、治療の奥深さがよくわかる講義でした。

お昼休憩をはさんだ後、午後からは私が「予後を変える歯内療法のエッセンス」についての講義と実習を行いました。講義では「歯内療法のコンセプト」、「エンドを取り巻く疾患の捉え方」、「治療手順」に分けてお話ししました。歯内療法のコンセプトではラバーダム防湿や適切な仮封による “術中感染の防止” 、う蝕除去や根管拡大による “感染源の除去”、そして根管充填や支台築造による “感染経路遮断”の3つのコンセプトが達成されて初めて歯内療法を成功に導くことができるという話をお伝えさせていただきました。「エンドを取り巻く疾患の捉え方」では、患歯の診断を「歯髄の診断」と「歯周組織の診断」に分けて考えることの大切さをお伝えしました。患者さんの主訴が「ものを噛むと痛みがある」だとしても、虫歯による細菌感染で痛みが出ているのか、咬合力によって痛みが出ているのかでは治療方針が大きく異なります。より正確な診断を出すための考え方として頭に入れておいてもらえると幸いです。「治療手順」では、私が普段行っている根管治療の各手順を実際の診療の動画鵜や写真を提示しながら解説させていただきました。

午後の実習では、「治療手順」の中のチャンバーオープン(髄腔開拡)とストレートラインアクセスについて歯牙模型を用いて行いました。米国の歯内療法専門医が根管治療において最も時間をかけるのがこのステップで、ここを丁寧に行うことでそのあとの治療が格段にスムーズになります。根管を見つけたらすぐにファイルを入れたくなる気持ちをぐっと抑え、日々の診療でもこのステップに時間を割いてもらえるといいかと思います。

休日の中ご参加いただいた先生方、大阪大学歯学部同窓会のスタッフの皆様にこの場を借りて御礼申し上げます。