院長の小道が「ドクターコミチのエンドドンティクス年間コース第2期(全5回)」の1日目を行いました!日曜日にご参加いただいた先生方ありがとうございました!
セミナーDay 1:1日の流れ
午前中:座学(診査診断、解剖学的注意点、RCT前準備[隔壁作成、ラバーダム防湿、C4への対応])、根管の上部拡大、エンド三角除去
午後:透明根管を用いた実習(髄腔開拡、エンド三角除去、上部拡大)
〈院長コメント〉
私が講師を務めさせていただいている年間コースのセミナーの第2期が始まりました(今年は、1期・2期がオーバーラップしながらの開催となっております)。1期に参加していただいている先生は関西圏の先生が多かったイメージですが、2期では愛知県や香川県、山口県など色んな場所から参加していただきました。セミナーの最初には私自身の自己紹介の後に受講者の皆さんにも自己紹介とこのセミナーを受けようと思った思いを聞かせてもらいました。皆さんの期待に少しでも答えられるよう気を引き締めて参ります。
本日の講義内容や実習内容は1期と同じく、根管を触る手前までの部分です。根管治療の中では事前準備や前置きとして捉えられがちな部分ですが、実際の臨床ではこの部分がもっとも重要で時間をかけるべき手順です。根管治療は感染が起きた神経を取り除く治療ですが、どんなに上手な根管治療を行ったとしても診断を間違っていて「実はその歯の神経は正常で神経を残せるはずでした」となってしまったらそれはいい治療とは言えません。また、根管治療は器具や薬剤を使って根管内の細菌量を減らす治療ですが、ラバーダムを付けずに唾液が入ってくる状況では細菌を減らすことが困難です(濡れた床掃除をする際、床が濡れている原因となっている水が出ている蛇口を閉めずに頑張って床をモップで拭き続けていているイメージと、いつも講義では伝えさせてもらっています)。それらの前処置を含めた、「実際に根管を触るまでの手技」について時間をかけて説明させて頂きました。アメリカの歯内療法学会専門医もこの部分にもっとも時間をかけるそうなので、早く根管を掃除したい気持ちを一旦ぐっとこらえて前処置を丁寧に行うということを心得てもらえると幸いです。
実習では透明歯牙模型を使って、講義でお伝えした「前処置」の部分を実際にやってもらいました。講義からの実習というハードな1日でしたが、たくさんの質問をいただき非常に充実した1日となりました。本日の講義が皆様の明日からの診療のお役に立つことができれば幸いです。ご参加いただきありがとうございました!