みなさんはごはんをしっかり噛んで食べていますか❔また、普段のお食事で噛む回数を意識したことはありますか❔
最近では昔と比べて柔らかい食べ物が多いことや、お仕事などが忙しく食事にかける時間が短く、よく噛まずに早食いをする方が増えてきています。よく噛まないということは、お口の機能が衰え、糖尿病や高血圧など生活習慣病のリスクを高める可能性が高まります😰また、硬いものなどをよく噛んで食べるためには丈夫な歯が必要不可欠となってきます🦷
「歯が無くなったら入れ歯を入れたらいいんじゃないの❔」と思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、ご自身の歯で噛む力が100パーセントだとすると入れ歯で噛む力は約30〜40パーセントしかないと言われています。そのため、入れ歯でご自身の歯と同じように硬いものをよく噛むことは難しいのです💦
できるだけご自身の歯を多く残し、いつまでも気持ちよくお食事をするためにもしっかり噛むことを意識しましょう🔆
厚生労働省では、一口あたり30回以上噛んで食べることを目標とした「噛ミング30(カミングサンマル)」を推進しています。噛ミング30とは、食べ物を30回以上よく噛んで食べることにより、食を通して心身ともに国民の健康増進を図ろうという考えに基づいたものです。
1.どうしてよく噛むといいの❔
ここまで噛むことの大切さをお伝えしてきましたが、よく噛むと具体的にどのようないいことがあるのでしょうか❔
突然ですが、みなさんはこのような言葉を聞いたことはありますか❔
『ひみこのはがいーぜ』
絵本などにもなっているので、聞いたこと、見たことがある方もいらっしゃると思います。実は、文字1つ1つに噛むことの大切な意味が隠されています。詳しく見ていきましょう👀
ひ:肥満予防👨⚕️
しっかりと噛まずに食べると早食いになってしまい、満腹感を得るまでにたくさん食べなくてはならないので食べ過ぎにつながります。よく噛むことで満腹中枢が刺激され、食べ物を十分に摂取したという満足感が得られ、食べ過ぎによる肥満を防ぐことができます。また、脳内物質の働きによって内臓脂肪の分解を促進します👏
み:味覚の発達👅
よく噛むことで食べものが細かくなって表面積が増すため、食材の形やかたさ、素材本来の味を感じることができ、味覚の発達につながります。また、食材自体の味がよく分かるようになるので、薄味でも美味しく食べることができ減塩効果も期待できます😋
こ:言葉の発音はっきり🗣
よく噛むことであごや口周りの筋肉を動かすため、筋肉が発達しはっきりと正しい発音ができるようになります。また、顎が発達することで歯が正しく生え揃い、かみ合わせもよくなります😁そのため、自然に正しい口の開き方ができ、正しい発音ができるようになるといわれています。表情も豊かになり、コミュニケーションのためにもよく噛むことは良い効果をもたらしてくれます🎵
の:脳の発達🧠
よく噛むことで脳が刺激され、脳に流れる血液の量が増えるため細胞が活発化されます。それにより、子供の知育を助け、高齢者の認知症予防に効果が期待できます。記憶力や集中力アップにも繋がります🙌
は:歯の病気予防🦷
噛めば噛むほど唾液の分泌量は多くなります。口腔内に存在する唾液にはたくさんの効果があります🧊
・自浄作用
食事の後、歯や間に付いている食べかすを洗い流す作用。
・抗菌作用
口腔内の細菌繁殖を抑制する作用。
・pH緩衝作用
食事をすると口腔内は酸性に傾くので、虫歯、歯周病などの原因になります。唾液は酸性に傾いた口腔内のpHを中和させる作用があります。
・再石灰化作用
虫歯菌によって溶けかけた歯の表面を修復する作用。
・消化作用
口腔内に入った食べ物を唾液成分に含まれるアミラーゼ(酵素)がでんぷんに分解し、消化の手助けをします。
・潤滑、粘膜修復作用
粘性をもつムチン(糖たんぱく)が粘膜を保護する作用。刺激でダメージを受けた口腔内を修復する作用。
唾液には様々な効果があり、口腔内を清潔に保ってくれるので虫歯や歯周病予防などに繋がります。また、歯の根っこがぐっとはって磨きやすくなることで、歯垢が溜まりにくく歯周炎や、歯槽膿漏の予防にもなります。
が:がん予防👾
唾液成分に含まれるペルオキシターゼ(酵素)は、食べ物の発がん性物質の効果を弱める働きがあります。食品中の発がん性を抑えることで、がんの予防に繋がります。発がん物質は唾液に30秒つけておくと毒消しの効果があるそうです💭
い:胃腸快調🙋♀️
よく噛むことで食べものが唾液と混ざり合って水分量が増して飲み込みやすくなり、胃や腸で消化されやすくなります。消化吸収が良くなるので、胃腸の働きが活発になります🤸♀️
ぜ:全力投球🏊♂️
しっかり噛む、という行為は運動能力や体の様々な機能の発達に影響するといわれています。特に歯並びと運動能力には密接な関係があることがわかっています。歯並びが良いと噛み合わせがよくなり、しっかりぐっと食いしばれるのでご自身の持つ力を最大限に発揮できるようになります。身体が活発になることで、力いっぱい仕事や遊びに集中できます💪
2.よく噛むためにするべき食事は❔
◎かみごたえのある食材を選ぶ
かみごたえのある食べものは噛む回数が自然と増えるため、積極的に取り入れていきましょう😤
・食物繊維を含むもの
根菜類、きのこ類、海藻類など🥕
・弾力のあるもの
たこ、いか、こんにゃくなど🦑
・乾燥したもの
煮干し、干ししいたけ、ナッツ類、ドライフルーツなど🥜
◎調理法を工夫する
・食材を大きめに切る
乱切りやざく切りのように食材を大きめに切ることで、よく噛んで飲み込もうとするため、自然と噛む回数が増えます🍀
・調理方法を変える
煮物よりも焼き物にしたり、生野菜にしたりすることでも噛む回数が増えるのでおすすめです🌻
・薄味にする
薄味にすると食材の本来の味を味わおうとするため、しっかり噛むようになるといわれています🍴
・繊維を残す
繊維の方向に合わせて食材を切ることで、繊維を断ち切ることなくしっかりとした噛みごたえになります🥗
・皮付きで食べる
りんごや野菜など、皮ごと食べられる食材は剥かずにそのまま食べてみましょう。食物繊維に噛みごたえも十分です🍎
3.お食事中の正しい姿勢
お食事中、正しい姿勢で食べることはできていますか❔正しい姿勢はマナーだけではなく、噛む力にも影響を与えてしまいます🤔
噛むという行為は想像している以上にたくさんの力を必要とします。正しい姿勢を保てないとうまく力を使うことができないため、噛む力が弱くなってしまいます。そのため前述の通り、胃腸に大きな負担がかかってしまったり、お子様であれば顎が十分に発達せずに歯並びが悪くなることがあります🧑
姿勢が悪いと、かみ合わせにも悪影響を及ぼします。例えば、横を向いて食事をしている人(テレビを見ていたり)は、無意識に片側の歯で噛むことが多くなるため、噛み合わせのバランスが悪くなる可能性があります🙅♀️また、お食事中に限らず頬杖をつく習慣がある方は顎の位置がズレて歯並びがゆがんだりする危険性もありますので、止めるよう意識していきましょう👍
◎正しい姿勢
・背筋をまっすぐ、深く腰掛けた状態で両足を床にしっかりとつける。それにより、上半身にしっかりと力が入ります。背中や頭の後ろにクッションを入れて支えてもOK👌
・背もたれにもたれず、上半身は軽く前かがみで、顎を少し引く。
・テーブルは、座ったときに膝が90度に曲がるものを選ぶ。
・お腹とテーブルの間に、握りこぶし1つ程度の間隔をあける。
・食器は手の届く位置に置く
・食器とお口の距離が遠い場合は、食器の下に台を置いて高さを調整する。
・まっすぐ正面を向いて食事をする。
いかがでしたか❔今回ご紹介させていただいた「よく噛むことの大切さ」「お食事中の正しい姿勢」を日々のお食事で意識して、健康な体と歯を維持していきましょう🤩
気になることがありましたらお気軽にご相談ください❗