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虫歯のレーザー治療のデメリットは?リスクは?事前に知っておきたいポイント

虫歯のレーザー治療のデメリット

近年、虫歯の治療方法として注目を集めているレーザー治療。

従来のドリルによる治療と比べて痛みが少なく、不快感も軽減できる画期的な処置として知られています。

しかし、すべての症例に対応できるわけではなく、費用が高くなる場合もあるので注意が必要です。

この記事では、レーザー治療による虫歯治療のデメリットやリスクについて、実際の治療を受ける前に知っておきたいポイントを詳しく解説します。

虫歯のレーザー治療のデメリット

虫歯のレーザー治療には、実はデメリットがあります。従来のドリルによる治療と比べて優れている点が多い一方で、すべての症例に対応できるわけではありません。

ここでは、知っておくべき主なデメリットについて解説します。

使用できる虫歯が限られている

レーザー治療は、すべての虫歯に対応ができるわけではありません。

以下の虫歯の場合は、ドリルとの併用になることが一般的です。

  • 入り口が狭い虫歯
  • 歯と歯の間にできた虫歯

これらの虫歯の除去にドリルの併用が必要となる理由は、レーザー光が届きにくいためです。

進行した虫歯の処置も、ドリルを併用するほうが効率よく虫歯を除去できます。

クリニックによって導入している機器の種類が異なるため、希望する治療ができない場合もあります。使ってほしいレーザー治療がある場合は、事前にホームページや電話で取り扱いがあるかを確認しておきましょう。

治療時間がかかる

レーザー光線による虫歯の除去は、従来のドリル治療と比べて時間がかかります。レーザー治療は、レーザー光線の照射により歯を削るため少しずつしか切削できないからです。

特に、進行した虫歯の除去には、ドリルを併用する場合があります。

レーザー光線による虫歯の除去は、小さい虫歯に有効です。虫歯治療をレーザー光線で受けたい人は、虫歯が進行する前に歯科医院へご相談ください。

麻酔を併用することがある

レーザー光線による虫歯治療は、痛みが少なく麻酔も必要ないとされています。しかし、治療内容によっては麻酔が必要になる場合があります。

麻酔を使う場合でも、レーザー光線を使わない治療よりも痛みが少ないため、麻酔をたくさん使う必要はありません。

そのため、レーザー治療のあとは、通常より麻酔が早く切れるのもメリットの一つです。

保険適用外になることがある

レーザー治療は保険適用が一部認められています。

下記が主な例です。

  • 虫歯治療
  • 歯周病治療
  • 歯茎など軟組織の治療

歯科医院によっては保険適用外となり、自費診療となる場合もあります。

自費診療の費用は、医院によってさまざまです。歯科医院のホームページに記載がある場合もありますが、記載がない場合は、歯科医院へ事前に料金を確認しておきましょう。

虫歯のレーザー治療のメリット

レーザー治療は従来のドリル治療と比べて、メリットもたくさんあります。レーザー光線を歯や歯肉にあてても、副作用はなく安全に治療ができます。

メリットとデメリットを天秤にかけて、従来のドリル治療とレーザー治療、どちらで治療を受けるかを考える目安にしてください。

出血を抑えられる

レーザー治療では、歯肉や粘膜の切開を行う外科治療での出血を最小限に抑えられます。これはレーザー照射には止血効果があり、従来のメスを使う治療と比べて大きなメリットといえるでしょう。

特に歯ぐきの処置や手術の際には、出血が少なければ術後の回復も早まります。

また、治療中の傷口の出血が少なければ視界が確保できるため、より正確な処置が可能です。

不快な音や振動から解放される

従来のドリル治療で気になる「キーン」という音や振動は、患者さんにとって不快感の原因となることがあります。

歯科用レーザーを使用した治療では、これらの負担がほとんどありません。

レーザー照射による治療では、大きな音は出ません。そのため、患者さんの精神的な負担が軽減されます。特に歯科治療に恐怖感がある人には、おすすめの治療方法です。

痛みが少ない

レーザー治療は痛みを極力抑えた治療が可能です。ほとんどの場合、麻酔を使用せずに虫歯治療が行えます。

注水しながらレーザー治療を行えば、熱による刺激も最小限に抑えられます。

また、従来のドリルでの虫歯治療のような特有の振動がないため、歯の神経への負担も少なくなるでしょう。

術後の痛みも軽減されるため、患者さんの負担を大きく減らせます。

殺菌作用がある

レーザー照射には殺菌作用があり、虫歯の原因となる細菌を破壊できます。

歯科用レーザーの熱が作用し、歯の内部に潜む細菌まで殺菌が可能です。つまり、虫歯の再発を防止する効果が期待できます。

また、歯科用レーザーは炎症を起こしている組織に対しても有効で、治癒を促進する作用があります。これにより、術後の感染リスクを低減できます。

そもそも歯科医院で行うレーザー治療とは?

歯科用レーザーによる治療は、特定の波長のレーザー光線を照射して行う最新の治療方法です。

レーザー機器が高額なため、現時点では取り扱いのある歯科医院は多くありません。

ここでは歯科用レーザーの種類と、虫歯を除去できるメカニズムについて解説します。

虫歯治療で使用されるレーザーの種類

歯科治療に使用されるレーザーは、主に下記の4種類です。症例により、レーザーの種類や出力をかえて治療します。

  • Er:YAGレーザー(エルビウムヤグレーザー):虫歯治療で一般的に使われる。硬組織の切削が可能。
  • 炭酸ガスレーザー(CO2レーザー):軟組織の切開・止血・凝固作用がある。
  • Nd:YAGレーザー(ネオジウムヤグレーザー):組織を透過し、軟組織の止血や凝固作用がある。
  • 半導体レーザー:別名ダイオードレーザー。組織の切開・殺菌・疼痛緩和作用がある。

虫歯をレーザーで除去する仕組み

レーザー光線による虫歯の除去は、以下のような仕組みで行われます。

  1. レーザー光線が水分に吸収される
  2. レーザー光線が熱エネルギーに変化する
  3. 熱エネルギーにより、微細な爆発が起こる
  4. 爆発により、虫歯が削られる

Er:YAGレーザーでは、虫歯部分の水分が瞬時に蒸発することで組織が分解され、健康な歯を傷つけることなく虫歯を除去できます。

さらにレーザーの殺菌効果により、虫歯の再発を防げるでしょう。

虫歯のレーザー治療を受けるときの注意点

虫歯のレーザー治療は多くのメリットがありますが、注意点も存在します。

症例によっては従来の治療との併用が必要になったり、自費診療となったりする場合もあります。

注意点を知ったうえで、虫歯治療をレーザーで受けるか、従来の治療法で受けるかを判断する目安としてください。

治療費用の確認が必要

レーザー治療の費用は、症状や治療部位、処置内容によってさまざまです。

Er:YAGレーザーによる小さい虫歯の治療や、歯周病の歯石除去は保険適用となる場合があります。

しかし、歯茎のメラニン色素除去などの美容目的の治療は、自費診療となります。

自費診療の場合は、医院によって料金設定がさまざまです。事前に詳しく費用の確認をしておきましょう。

重度の虫歯には不向き

レーザー治療は初期の虫歯には使用できますが、進行した虫歯には適していない場合があります。

また、詰め物や被せ物の下に虫歯ができている場合には、ドリルなどの従来の治療方法の併用が必須です。

虫歯を除去する前に、詰め物や被せ物を除去する必要があるためです。詰め物や被せ物は、レーザーでは除去できません。

ご自身の虫歯がレーザーのみで治療可能かどうか、歯科医院へご相談ください。

レーザー治療ではなにができる?

歯科用レーザーは、さまざまな口のトラブルに対応できる優れた機器です。

ここでは、レーザー治療で可能な歯科治療について、具体的に解説します。

虫歯治療・予防

レーザー治療は、初期の虫歯の治療に多くのメリットがあります。使用するレーザーの種類は、Er:YAGレーザーです。

炭酸ガスレーザーも虫歯除去に使用できますが、Er:YAGレーザーよりも虫歯を除去する効率には優れません。

歯科用レーザーによる照射で、虫歯部分を選択的に除去でき、健康な歯への負担を最小限に抑えられます。

また、レーザーの殺菌効果により、目に見えない細菌まで殺菌できるため、虫歯の再発予防にも有効です。

歯根の治療(根管治療)でもレーザー光線を使用することで、従来の器具では届きにくい部分まで殺菌・消毒できます。

歯周病治療・予防

レーザー治療は、歯周病の下記のような治療で有効です。

歯石除去

Er:YAGレーザーを用いて歯石を除去できます。 痛みがないため、麻酔は必要ありません。

ただし、広範囲の歯石や歯周ポケット内の歯石には不向きなため、超音波スケーラーなどを使う必要があります。

歯周ポケット掻爬術

中等度の歯周病の治療で行います。炎症の進んだ歯茎をレーザーで切除し、ポケット内の歯石や細菌を除去する方法です。炭酸ガスレーザーを使用します。

歯肉剥離掻爬術

重度の歯周病の治療で行います。歯茎をレーザーで切開・剥離して、歯周組織の歯石や細菌を除去し、レーザー照射により殺菌・消毒を行う方法です。こちらは炭酸ガスレーザーを使用します。

メラニン色素沈着の除去

歯ぐきの黒ずみの原因となるメラニン色素を、レーザー照射で安全に除去できます。

歯肉表面の色素沈着をレーザーで取り除くと、新しい組織が再生され、健康的なピンク色の歯ぐきを取り戻せるでしょう。

処置後は徐々に回復し、自然な見た目に改善されていきます。

審美治療となるため、健康保険は適応になりません。自費治療の料金については、歯科医院へご確認ください。

歯茎整形

歯茎を整形する治療が必要な場合は、病的な歯茎の異常と審美的な歯茎の異常の二つがあります。

レーザーを使用した歯ぐきの整形は、どちらのケースでも歯肉のラインを美しく整えられます。レーザーの種類は、炭酸ガスレーザーです。

レーザーを使用すれば、メスを使用する場合と比べて切開時の出血が少なく、痛みも抑えられるため、患者さんへの負担が少ないのが特徴です。治癒も早く、術後の腫れも最小限に抑えられます。

炎症治療

レーザー照射により、口内炎を治療できます。

口内炎は、放っておいても自然治癒します。しかし食事のときは痛むことがありますよね。

Er:YAGレーザーを口内炎に照射するだけで、麻酔をせずに治療が可能です。「自分では口内炎だと思っていたけど、実は別の病気だった」というケースもあります。

知覚過敏治療

知覚過敏には、Er:YAGレーザーを使用します。

レーザーを照射すると、象牙質表面に薄い膜ができて歯の神経が保護されるため、知覚過敏のしみる症状を低減できるでしょう。

知覚過敏は、以下の原因で歯茎が下がることで発症します。

  • 歯磨きの力が強すぎる
  • 歯周病や虫歯

つまり、知覚過敏を根本的に治療するには、レーザー照射だけでなく、上記の原因の解決が必要です。

まとめ

レーザー治療は、従来の治療法と比べて痛みや不快感が少なく、さまざまな歯科治療に活用できる革新的な処置方法です。

虫歯や歯周病の治療から歯ぐきのメラニン除去まで、幅広い症状に対応可能です。

ただし、重度の症状や保険適用の有無など、いくつかの制限もあります。

レーザー治療が気になる方は、西宮市の「西宮北口ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科」へご相談ください。

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