こんにちは。兵庫県西宮市にある医療法人社団 西宮北口ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科です。
予防歯科という言葉を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。歯科医院は悪いところを治すために行くところと考えている人が多かったですが、最近では虫歯や歯周病にならないために通うという人が増えています。
今回は、予防歯科では一体どのようなことを行うのか、詳しく解説していきます。
もくじ
予防歯科とは？
予防歯科とは、虫歯や歯周病になってから治療をするのではなく、なる前に予防をしていく診療のことです。虫歯や歯周病になってしまうと自然には治らないので、必ず治療を行わなければなりません。
歯の健康を長期的に保つためには、悪くなった部分の治療を繰り返すのではなく、健康な状態をいかに維持していくかが重要です。
予防歯科で行う内容
虫歯や歯周病の予防は、大きく分けて2つの方法で行われます。歯科医院で行うプロフェッショナルケアと、患者様自身が自宅で行うセルフケアです。
お口は、食べる・話す・呼吸をするなど、生きている中で毎日使い続けています。専門家でないと行えない難しいケアも重要ですが、毎日のセルフケアも非常に重要です。両方をしっかりと行うことが、虫歯や歯周病の予防になります。
プロフェッショナルケア
歯科医院で行うプロフェッショナルケアでは、セルフケアでは不十分な部分を補ったり、歯科医師や歯科衛生士によるクリーニングを受けたりできます。
定期検診
虫歯や歯周病は、初期の段階では自分で気づくのが難しい病気です。予防歯科では、年に3回〜4回の定期検診を行い、虫歯や歯周病、それ以外のトラブルなどが起こっていないかチェックします。
チェックの結果、虫歯や歯周病になりやすい箇所があれば重点的に予防を行います。また、虫歯や歯周病を見つけた場合には、治療を行っていきます。
PMTC
PMTCはプロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニングの略で、歯科医院で専用の器械を使って行われる歯面清掃のことを指します。自分では除去できない歯垢を除去し、細菌の集合体を破壊していきます。
定期的に受けることで、虫歯や歯周病の予防につながります。
歯石除去
歯石は、歯垢が唾液の成分によって石灰化したものです。固く歯に沈着するため歯ブラシでは除去できず、定期的に歯科医院で除去する必要があります。
歯石は放っておくと歯周病菌の住処となり、歯周病の原因になります。特にトラブルが起こっていないと感じる場合でも、半年に1回程度は歯石除去を受けるとよいでしょう。
フッ素塗布
フッ素は、歯質を強くし、虫歯になりにくい歯に変えていく作用があります。特に初期虫歯や生えたばかりの永久歯、乳歯に効果的です。また、高齢になり歯の根が露出してきている方の根面虫歯の予防としても行われます。
医師の指示に従ってお口を開けられるようになれば、小さなお子様でも受けることができます。乳歯が生えている子どもであれば誰でも対象になります。
定期的に歯科医院でフッ素塗布を受けることで、虫歯を効果的に予防できます。塗布の頻度の目安は、3か月に1回程度です。
シーラント
歯の溝に薄いプラスチック樹脂を埋めて、虫歯になるのを予防する方法です。歯を削らずに、薬剤で表面処理をするだけなので、歯に優しく安全です。
特に、虫歯になりやすい乳歯の奥歯や6歳臼歯に行われます。口を長い時間開けていられるようになったら、施術を受けられます。
ブラッシング指導
セルフケアでの歯みがきが効果的に行われるように、患者様一人一人に合わせた歯みがき方法の指導を行います。自己流のみがき方を続けていると、誰でもみがき残しが発生します。
定期的にブラッシング指導を受けて、みがき残ししやすい所のみがき方の指導を受けましょう。歯みがき技術自体が向上し、将来的にも歯の健康を保ちやすくなります。
セルフケア
患者様自身が行うセルフケアを挙げていきます。
毎日の丁寧な歯みがき
お口の中は毎日汚れが溜まります。虫歯菌や歯周病菌が繁殖しますので、しっかりと汚れを除去することが大切です。効果的に汚れを落とせるよう、歯磨きのポイントを解説します。
- 毎日3回以上丁寧に歯を磨く
- 清掃補助用具を使う
- フッ素入り歯みがき粉の使用
食後と就寝前に丁寧に歯磨きを行いましょう。特に就寝前の歯磨きが重要です。寝ている間は、唾液の量が減少しお口の中の細菌が増殖しやすくなります。細菌の増殖をできる限り防げるよう、就寝前は特に丁寧に行ってください。
歯ブラシだけの清掃では、全体の6割程度の汚れしか取れないと言われています。そのため、清掃補助用具も使用しましょう。
歯と歯の間の汚れには、歯間ブラシやデンタルフロスが効果的です。また、奥歯の狭い部分には一束の筆のような形態のワンタフトブラシを使用するとよいでしょう。
清掃補助用具を適切に使えるようになると、自分で8割程度の汚れを落とせるようになります。残りの2割は歯科医院で除去してもらいましょう。
フッ素には歯質を強くする作用があります。フッ素が配合された歯みがき粉を利用すれば、虫歯予防に効果的でしょう。歯科医院でフッ素塗布を受けている方も、使用して問題ありません。
食生活の見直し
糖分は虫歯菌の餌になります。キャンディーや甘い飲み物などを習慣的に摂取している人は、虫歯になるリスクが高くなります。甘いものを摂取する回数が多い場合や、ダラダラと摂取する場合、特に虫歯のリスクが高まります。
思い当たる習慣がある方は、改善するようにしましょう。
予防歯科のメリット
予防歯科は、虫歯や歯周病から歯を守るメリットの多い歯科診療です。口腔内の衛生状況は、全身の健康にもつながることがわかっています。
予防歯科のメリットを、具体的に挙げていきます。
虫歯や歯周病の予防・早期発見ができる
虫歯や歯周病は、罹患してしまうと自然に治ることはありません。治療を繰り返すのではなく、なる前に予防することが大切です。
予防歯科に通えば、虫歯や歯周病を予防し、虫歯や歯周病になった場合でも早期に発見・治療できます。予防できるのがベストですが、早期発見し早期治療をすることで治療の負担を減らせます。
生涯を通して自分の歯を多く残せる
虫歯になると、歯を削って治さなくてはなりません。治療をした歯は、二次虫歯になるリスクが高まります。二次虫歯になると再び歯を削らなくてはなりません。治療を繰り返すと、歯の寿命が短くなってしまいます。
歯周病も、進行すると歯を失う可能性のある病気です。予防歯科を行うことで、生涯を通して自分の歯を多く残せる可能性が高くなります。
きれいな歯を保てる
定期的に受診しクリーニングを受けていると、歯の汚れが少ない状態をキープできます。ステイン（歯の着色）も除去されるので、見た目にもきれいな歯を保つことができます。
清潔な口腔内にすることで、口臭の予防にもなるでしょう。
全身の病気を予防できる
虫歯や歯周病は、全身の健康とも関わりがあることがわかっています。歯周病菌の出す毒素が血液中に巡るため、全身の疾患との関係が密接です。糖尿病、心疾患、脳血管疾患、早産・低出生体重児、肥満などに影響があります。
歯周病の予防は、全身の病気の予防にもなるのです。
将来にかかる医療費を減らすことができる
予防歯科で歯の健康を維持できると、将来にかかる歯科治療費の負担を減らすことができます。それだけではなく、全身の病気も予防できるので医療費全体を減らせるでしょう。
予防歯科の通院には費用がかかりますが、将来にかかる医療費を減らすことができるので、結果的に全体的な医療費の負担は軽減できる可能性が高いです。
患者様の声
当院に通ってくださっている方のお声をご紹介します。
定期検診を受けている方の口コミ：1
定期検診でお世話になっていますが、スタッフの方皆さんが感じがよく、今後も通い続けたいです！歯を磨く時のコツや、今後の改善点まで教えてくださり非常にありがたく、とても親切なスタッフの方が多いです。
定期検診を受けている方の口コミ：2
歯の健康のため、3ヶ月ごとに通っています。歯茎のチェックからクリーニング、フッ素塗布までしていただけて満足感があります。
まとめ
歯の健康を保つためには、悪くなったところの治療を繰り返すのではなく、悪くなる前に予防していくことが大切です。高齢になったら入れ歯を使うのではなく、ご自身の歯をできるだけ残しましょう。
8020運動が広く知られてきたように、80歳以上でも20本以上の多くの歯が残っている人が増えています。予防歯科を行うことで、いつまでも自分の歯で美味しく食べられる状態を目指せるのです。
年齢問わずに子どもから高齢の方まで、予防歯科で歯を守っていきましょう。
予防歯科を検討されている方は、兵庫県西宮市にある医療法人社団 西宮北口ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科にご相談ください。
当院では、小児矯正・成人矯正をはじめ、虫歯治療や歯周病治療、マタニティ歯科、ホワイトニングなどにも力を入れています。ホームページはこちら、WEB予約やLINE予約相談もお受けしておりますので、ぜひご覧ください。
小道俊吾
