こんにちは。兵庫県西宮市にある医療法人社団 西宮北口ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科です。
親知らずは、前から数えて8番目の一番奥に生える歯です。そもそも生えてこない場合もありますが、生えても真っすぐ生えずに斜めに生えていることや、親知らずの歯の一部だけが顔を出して歯茎に埋没しているなど問題を抱えている場合も多い歯です。
親知らずが真っすぐに生えていたとしても、一番奥の歯であるため歯磨きがしにくく虫歯や歯周病などのトラブルが起こりやすいです。また、親知らずが虫歯になった場合は抜歯する必要があるのか気になるかたも多いでしょう。
そこで今回は、親知らずが虫歯になる原因や親知らずが虫歯になった場合の治療法について解説します。
もくじ
親知らずが虫歯になる原因
親知らずは、歯のなかで最も虫歯になりやすい歯といわれています。一番奥に生えているため歯ブラシが届きにくく、虫歯の原因となるプラークが蓄積しやすいためです。また、親知らずは斜めに生えていることや、一部だけが顔を出して歯茎に埋没していることも多い歯です。
このような場合も歯ブラシが届きにくく、汚れが残りやすい原因のため虫歯が発生するリスクが高まります。
親知らずは一番奥に存在するため虫歯になっていても気がつきにくいです。痛みが出るまで気がつかないこともあるでしょう。そのため気がついたときには、虫歯が大きく進行していることも少なくありません。
親知らずの虫歯を放置するリスク
親知らずの虫歯を放置すると、以下の4つのリスクがあります。
- 痛みが出る
- 歯茎が腫れる
- 口臭の原因になる
- ほかの病気につながる可能性がある
それぞれ詳しく解説します。
痛みが出る
親知らずが虫歯になると当然ですが痛みが出ます。親知らずであっても、ほかの歯と同じように神経が通っているため、虫歯が進行して歯の神経にまで達すると激しい痛みが生じることがあるのです。
親知らずは一番奥に生えているため虫歯の発生に気がつきにくく、痛みが出ることで初めて気がつくことも多いため注意が必要です。痛みが出るころには虫歯が神経にまで達していることもあるでしょう。
歯茎が腫れる
親知らずが虫歯になる原因は、プラークの蓄積による細菌の増殖です。親知らずにプラークが蓄積すると、親知らず周辺の歯茎にも細菌が増殖するため歯茎に炎症が起きて歯茎の腫れを引き起こします。
歯茎の炎症が進行すると痛みを伴い膿が出ることもあるでしょう。とくに真っすぐに生えていない親知らず周辺の歯茎は細菌が増殖しやすく、炎症を引き起こしやすいため注意が必要です。
口臭の原因になる
親知らずの虫歯を放置すると口臭の原因にもなります。虫歯が進行して神経が腐食すると、独特のにおいを発することがあるのです。さらに虫歯が進行して歯の根っこに膿が溜まると、さらに強いにおいを放つでしょう。
虫歯が大きく進行していなくても、プラークが親知らずに蓄積していると口臭の原因となります。口臭が以前よりも気になる場合は、親知らずにトラブルが起きている可能性も考えられるでしょう。
ほかの病気につながる可能性がある
親知らずの虫歯を放置するとほかの病気につながる可能性があります。例えば、上の歯の親知らずが進行し、上顎洞にまで細菌が侵入すると副鼻腔炎を引き起こすことがあるのです。副鼻腔炎を引き起こすと痛みや鼻づまりなどの症状が現れます。
また、親知らずの虫歯を放置すると、細菌が歯の根っこから骨の中に入り込み、骨髄炎を引き起こす可能性もあります。骨髄炎を発症すると痛みや腫れに加えて発熱する場合もあり、重症化すると顎の骨が壊死する可能性もあるのです。
また、細菌が血管内に侵入することで、脳梗塞や心筋梗塞の原因になるなど、歯だけではなく全身の病気につながる可能性も考えられます。
親知らずが虫歯になったら抜歯が必要?
親知らずが虫歯になった場合は、将来的なリスクを考慮して抜歯をすることが一般的です。親知らずは一番奥に生える歯であるため、もともと虫歯になりやすく治療を行なっても虫歯が再発する可能性が高いためです。
とくに真っすぐ生えていない親知らずの場合は、周辺の歯ぐきや隣の歯を圧迫するなど悪影響を与える可能性が高いため、抜歯する必要があるでしょう。
抜歯は避けたいと考える方は多いですが、親知らずは噛み合わせや咀嚼に影響がほとんどないため、さまざまなリスクを減らすためにも抜歯したほうがよいといえます。
虫歯になった親知らずを抜かずに治療できるケースはある?
虫歯になった親知らずは抜歯することが一般的ですが、以下の2つのケースでは親知らずを抜かずに治療する場合があります。
ただし、どちらのケースも親知らずが真っすぐ正常に生えている場合に限ります。
- 痛みがない初期虫歯である
- 将来的に親知らずを利用する可能性がある
それぞれ詳しく解説します。
痛みがない初期虫歯である
親知らずが真っすぐ正常に生えており、痛みが出ていない初期の虫歯であれば、ほかの歯の虫歯と同じように簡単な治療で治すことが可能です。
虫歯の部分を削って詰め物をするのが一般的な治療です。親知らずにより歯茎の炎症や周囲の歯に悪影響を与えていない場合は、虫歯の治療をして様子をみることが多いでしょう。
ただし、一度虫歯の治療を行なった歯は再度虫歯になる可能性が高いため、治療後は虫歯予防のためのケアをしっかりと続ける必要があります。
将来的に親知らずを利用する可能性がある
親知らずが真っすぐ正常に生えていて、ほかの歯の代わりに親知らずを使用する可能性がある場合は抜歯しないケースがあります。7番目の歯を失っている場合や、部分入れ歯のバネを引っかけるための歯に使用する場合には、親知らずを利用できるケースもあります。
健康な親知らずであれば、何らかの理由で抜歯が必要になった歯の部分に親知らずを移植することで補う治療法もあります。
ただし、移植で使用できる歯は、できるだけ健康で今の噛み合わせや咀嚼に影響が出ない歯です。虫歯が進行した親知らずは移植には使用できないため注意が必要です。将来的に親知らずを利用する可能性がある場合は、抜歯せずに治療する可能性があるでしょう。
患者様の声
当院で治療を受けた患者様のお声をご紹介します。
親知らずの抜歯やマウスピースの作成をされた患者様の口コミ
親知らずの抜歯をしていただいたり、歯軋りのマウスピースを作って頂いたり、定期的に歯のお掃除でお世話になっています。抜歯の時は抜きにくいところでしたが、カウンセリングも丁寧にしていただいて安心してできました。
当院で治療を受けた患者様の口コミ1
歯が痛みだし、近所の歯医者さんですぐ見てくれるところを探した結果通わせていただいています。他のクチコミにある通り丁寧ですし、処置も細やかな気配りをしていただけていると感じます。
説明もしっかりしていただけますので、不安も特に感じません。良い歯医者さんだと思います。
当院で治療を受けた患者様の口コミ2
今までいろんな歯医者に彷徨ってました。なかなか納得いく治療が行われず悩んでいましたが、紹介していただいてこちらの歯科に通い始めました。
スタッフの皆さんは明るく優しい方ばかりで、院長先生も歯根の治療をきっちりしていただけるので安心して通える歯科と思います。これからも末永くお付き合い宜しくお願いします。
まとめ
親知らずは一番奥に生えるため、お手入れがしにくく最も虫歯になりやすい歯です。
虫歯になっても痛みが出るまで気がつかないことも多く、気がついたときには虫歯が大きく進行している場合も多いです。とくに真っすぐ正常に生えていない親知らずの場合はトラブルが起きる可能性が高く、虫歯になった場合は抜歯することが一般的です。
親知らずが正常に生えており、初期の虫歯や将来的に親知らずを利用する可能性がある場合は抜歯せずに治療するケースもあります。
親知らずの虫歯を放置していると、歯の痛みだけでなく全身の病気につながる可能性もあります。親知らずは、現在の噛み合わせや咀嚼に影響が出ないことがほとんどであるため、虫歯になった場合は抜歯したほうが将来的なリスクを減らすためにもよいかもしれません。
親知らずの虫歯にお悩みの方は、兵庫県西宮市にある医療法人社団 西宮北口ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科にご相談ください。
小道俊吾