こんにちは。兵庫県西宮市にある西宮北口ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科です。
みなさんは普段の歯磨きの時に歯ぐきから血が出ることはありませんか?
歯ぐきが腫れていて出血しやすい人は、歯肉炎、歯周病の可能性があります。
「別に痛くは無いし、少し出血するだけだから…」と放っておくのは良くありません。
なぜなら・・・出血するということは何かしら原因があるからです。
今回は、
・どうして歯磨き中に出血するのか、出血の原因は何か
・出血を改善させる方法
をお伝えしていきます。
もくじ
1.出血の原因
・歯肉炎、歯周病によるもの
歯磨きの時の出血は歯ぐきの炎症によるものがほとんどで、歯肉炎や歯周病の症状のひとつです。
健康的な歯ぐきでは、歯磨き中に出血が見られることはほとんどありません。
しかし、歯肉炎や歯周病の方のお口では、歯と歯ぐきの境目にプラーク(歯垢)が付着し、そこに歯周病菌が住み着き、細菌の出す毒素に反応して炎症が起こります。
炎症を起こしてさらに腫れた状態だと、機械的な刺激に弱くなり、歯磨きでのわずかな刺激で出血を引き起こします。
・歯磨きの力が強い
歯を磨く時のブラシの圧が強すぎると歯ぐきが傷付き、出血することがあります。
歯ブラシの圧は100〜200g程度が最も効率の良い圧力です。
・全身の病気によるもの
歯ぐきからの出血は、血液凝固障害、糖尿病、心臓病、がん、壊血病など、多くの病状の徴候である場合もあります。
その場合、内科への受診が必要です。
病気がある方は抵抗力が弱くなっているため、セルフケアに加えて歯科医院での定期的なクリーニングも必要となります。
・降圧剤などの薬で歯茎が腫れる
降圧剤などの特定の薬は歯ぐきを厚くし、歯ぐきからの出血を引き起こすことが多くあります。
歯ぐきが厚くなることで歯周ポケットが深くなり、自分で汚れを取ることが難しくなるため、炎症が起きるのです。
可能であれば薬を変更するか、変えられない場合は月に1回の歯科医院でのクリーニングをお勧めします。
・ホルモンバランスの変化
妊娠や更年期障害、月経によって引き起こされるホルモンの変化は歯ぐきへの血流を増やすことがあり、その結果出血が多くなります。
妊娠中は歯周病によって早産の可能性が約2.3倍、低体重児出産のリスクが約4倍になると言われています。
元気な赤ちゃんを迎えるためにも、妊娠前から口腔内の環境を良い状態にしておきましょう。
・口呼吸によるもの
歯ぐきはいつも唾液によって守られていますが、口呼吸がある方は前歯が常に乾燥してしまい、歯ぐきが腫れて出血してしまいます。
鼻呼吸トレーニングをして、唇を常に閉じていられるようにする必要があります。
・ドライマウスによるもの
唾液の量が少ないために歯ぐき全体が乾燥してしまい、炎症を起こして出血します。
このような場合はまず、ドライマウスの原因を特定します。
原因が改善できないものであれば、人工唾液を使ってお口の中の潤いを保つ等の対応をします。
・喫煙によるもの
喫煙は毛細血管を収縮させるため表面の血液循環が悪くなり、内側の歯ぐきを常に腫れさせて、出血しやすくなる場合があります。
これは、禁煙するしかありません。
2.自宅で出来る出血の改善方法
歯磨きの時に出血して驚いた経験のある方は、「血が出るのは歯を磨きすぎたせい」と思われるかもしれません。
しかし、そこで歯磨きをやめてしまうのは逆効果です。
歯磨きをしないとプラークがどんどん溜まり、さらに炎症が進行して、より出血しやすい状態に陥ります。
歯周病の根本的な原因はプラークなので、ブラッシングをしてプラークを除去することで症状を改善していくことができます。
しかし、出血と共に痛みがある時には歯ブラシを当てるのも辛くなりますよね。
そんな時は柔らかい毛の歯ブラシに変え、優しく磨いてください。
・歯ブラシの種類
歯ブラシの毛の硬さや歯ブラシのヘッドの大きさのバリエーションはたくさんあります。
硬め、普通、柔らかめに分かれますが、メーカーによって硬さはそれぞれです。
中には、歯肉の処置後や歯周病で腫れている時、歯ぐきに出血がある時に使用するための歯ブラシもあります。
また、歯と歯ぐきの間や、歯並びの悪いところを磨く、毛先が筆のような形態になっている、部分用の歯ブラシもあります。
歯科医院で相談し、今のご自身に合った歯ブラシを選択しましょう。
・歯の磨き方を見直す
歯の汚れをキレイにしようと、歯ブラシを持つ手に力を入れて磨いていませんか?
磨く時に力を入れ過ぎることで出血の原因となり、かえって歯ぐきの炎症を引き起こしているかもしれません。
ブラッシングは単にプラークを取り除くだけではなく、歯ぐきをマッサージする効果もあります。
歯ぐきに適切な圧力を与えることで、歯ぐきの血液循環を改善させることも期待できます。
歯ブラシの先端を歯と歯ぐきの境目を45度の角度で当て、細かく振動させるイメージで磨いてください。
炎症がある時は強く擦らないようにしましょう。
ブラッシングの圧は、手の甲に歯ブラシを当てて毛先が広がらない程度の力を目安にしてみてください。
歯と歯ぐきの間に毛先を当てて、気持ちがいいと感じる程度で行いましょう。
ブラッシング時の出血がなくなってきたら、歯と歯の間などのプラークを取り除く補助的清掃用具(歯間ブラシやデンタルフロス)を使用することで、さらなる改善が期待できます。
補助的清掃用具を使用する時も、歯ぐきを傷付けないように十分注意しましょう。
・歯磨き粉や洗口液を変える
出血のある時には、刺激の強い歯磨き粉や洗口液を使用しないようにしましょう。
歯周病の炎症がある方は、殺菌効果が強くて研磨剤の配合されていないジェル状の歯磨きペーストの使用がおすすめです。
洗口液を選ぶ時も、アルコール配合が高いものは炎症部分に対して刺激が強いので避けましょう。刺激が少ない、歯周病菌への殺菌効果があるものを使用しましょう。
〜おすすめの歯磨きペースト〜
〇SPTジェル ¥1,500
・薬用成分ビタミンEが歯肉の防御力を高め、抗炎症成分が炎症をおさえて歯肉炎、歯周病を予防する
・殺菌成分IPMPがバイオフィルムに浸透し高い殺菌効果を発揮して歯肉炎を予防する
・フッ化ナトリウム(フッ素1450ppm)が再石灰化を促進し、むし歯の発生、進行を予防する
〜おすすめの洗口液〜
〇ポイックウォーター ¥3,300
・主成分は、次亜塩素酸というもともと人間の血液中に持っている殺菌成分
・プラーク(タンパク質汚れ)を分解し、プラークの下にあるむし歯菌、歯周病菌を除菌する2つの効果がある
・除菌、消臭効果に優れ、体に有害な成分を含まないため安心して使用できる
〇SPTガーグル ¥1,300 小¥500
・浮遊菌殺菌力に優れたセチルピリジニウム塩化物水和物(CPC)、抗炎症効果のあるグリチルリチン酸ニカリウム、口臭除去効果のあるI -メントール配合
・希釈タイプなので経済性に優れ、イソジンとは違い無色透明で洗面台も汚れない
・コストを気にする事なくうがいの回数を増やすことができる
3.まとめ
歯磨きの時やフロスを使った時に血が混じっているのは、歯周病の初期のサインかもしれません。
今歯ぐきの状態が良くない方も、歯肉炎であれば適切な処置とケアを行うことで改善が見込めます。
歯周病になってしまった場合でも、歯科医院でのクリーニングを受ければ少しでも進行を遅らせることは可能です。
しかし、ここで放置してしまうと歯ぐきがブヨブヨに赤くなり、やがて歯周病が原因で歯が自然に抜け落ちてしまいます。
歯周病が悪化する前に歯科医院を受診し、大切な歯を支える歯ぐきの事を知り、必要があれば歯周病治療を受けましょう。
歯周病治療を受け、歯石をとることで歯ぐきの出血はおさまりますが、ここで油断すると再び歯周病が進行してしまう事があります。
歯を守るためには、継続して丁寧な歯磨きを行い、定期的に歯科医院でメインテナンスを受けるのが良いでしょう。
お口の中のクリーニングをご検討されてる方は、兵庫県西宮市にある、医療法人社団 西宮北口ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科に是非お越し下さいね。